
むくみ解消の鍵、リンパの秘密
体の隅々まで網の目のように広がるリンパ管は、体内の排水管のような役割を担っています。細胞が活動した後に残る不要なものや、体に必要のない水分を回収し、体外へ排出する重要な働きをしています。まるで家の排水管が詰まると水の流れが悪くなるように、リンパの流れが滞ると、体に不要なものが溜まり、むくみやだるさ、肌荒れなど様々な不調が現れることがあります。
リンパ管は、非常に細い管で、毛細血管のように全身に張り巡らされています。細胞から出た老廃物は、まずこのリンパ管に入り込みます。老廃物を含んだ液体はリンパ液と呼ばれ、リンパ管の中をゆっくりと流れていきます。このリンパ液の流れは、血液の流れのように心臓のポンプ機能で押し出されるわけではありません。そのため、筋肉の動きや呼吸、マッサージなどによって流れを促すことが大切です。
リンパ管の途中には、「リンパ節」と呼ばれる小さな器官が数百個も存在します。特に、首筋、脇の下、足の付け根などに多く集まっています。リンパ節は、リンパ液を濾過するフィルターのような役割を担っています。リンパ液の中に含まれる老廃物や、体に害を及ぼす細菌やウイルスなどを捕らえ、体を守る働きをしています。リンパ節が腫れている時は、体の中で細菌やウイルスと戦っているサインです。
リンパ節を通過したリンパ液は、最終的に鎖骨の下にある静脈に合流し、血液に戻ります。こうして、リンパは体の中をきれいに保つ重要な役割を果たしているのです。毎日の生活の中で、リンパの流れを意識することは、健康を保つ上で大切なことです。