ほてり対策のスキンケア
コスメが上手くなりたい
先生、『ほてり』ってどういう意味ですか?日焼けで顔が赤くなるのと関係あるんですか?
コスメ研究家
そうだね。『ほてり』とは、皮膚が熱く感じられることで、日焼けで顔が赤くなるのもその一種だよ。皮膚の血管が広がって、赤くなったり熱く感じたりするんだ。日焼け以外でも、更年期などに起こることもあるんだよ。
コスメが上手くなりたい
更年期にも『ほてり』が起こるんですか?どうしてですか?
コスメ研究家
そうなんだ。更年期になると女性ホルモンが減ることで、体温調節のバランスが崩れやすくなり、『ほてり』や『のぼせ』が起こりやすくなるんだよ。
ほてりとは。
化粧品でよく使われる「ほてり」という言葉について説明します。「ほてり」とは、顔や体の皮膚が熱く感じられることです。日焼けなどで皮膚が炎症を起こすと、血管が広がって赤くなり、熱く感じます。また、更年期になると女性ホルモンが減るため、ほてりやのぼせが起こりやすくなります。「ほてり」は、個人が感じるものなので、はっきりとした定義や原因はまだよくわかっていません。しかし、皮膚が赤くなることから、血管の広がりが関係していると考えられています。
紫外線によるほてりや赤みは、血管が広がり、血管から水分が漏れやすくなることで起こります。紫外線が当たると、まずヒスタミンという物質が出て、その後セロトニンやプロスタグランジンD2といった物質が関わってきます。また、インドメタシンという薬を使うとほてりや赤みが抑えられることから、アラキドン酸カスケードという反応が原因の一つと考えられています。
紫外線が当たると、皮膚の細胞から色々なサイトカインという物質が出ます。すぐにインターロイキン-1αやIL-1βが出て、炎症を起こす細胞が集まりやすくなったり、皮膚の細胞が増えたり、プロスタグランジンE2やIL-6といった物質が増えたりします。これらの物質はさらに炎症を起こします。しばらくするとIL-6が増え、これも炎症に関わります。
日焼けによるほてりや赤みを抑えるには、冷やすのが一番です。また、炎症を抑える成分が入ったアフターサン化粧品もよく使われます。
更年期にも、ほてりやのぼせがよく起こります。これはホットフラッシュとも呼ばれ、更年期の代表的な症状です。女性ホルモンのエストロゲンが減ることでホルモンバランスが崩れ、血管が広がりやすくなって起こると考えられています。このような場合には、エストロゲンと黄体ホルモンを補うホルモン補充療法が有効とされています。
ほてりの種類
ほてりとは、顔や体が熱く感じられる不快な症状です。まるで火照ったように感じたり、皮膚が赤くなることもあります。このほてり、実はいくつかの種類があり、それぞれ原因や起こる仕組みが違います。そのため、適切な対処をするためには、まず自分のほてりの種類を正しく理解することが重要です。
まず、日焼けによるほてりは、強い日差しを浴びた後に起こります。太陽光に含まれる紫外線によって皮膚が炎症を起こし、その結果、皮膚の下にある血管が広がることで熱く感じます。肌が赤くなったり、ひりひりとした痛みを伴うこともあります。日焼けによるほてりは、炎症を抑えることが大切です。
次に、更年期に起こるほてりは、女性ホルモンの減少が大きく関係しています。女性ホルモンのバランスが崩れると、体温調節を司る自律神経の働きが乱れ、体が熱くなったり汗が急に吹き出したりします。更年期障害の代表的な症状の一つで、特にのぼせや発汗、動悸などを伴うことがあります。このほてりは、ホルモンバランスの変化によるものなので、生活習慣の見直しや専門家への相談が有効です。
また、急な温度変化や精神的なストレスによってもほてりが起こることがあります。寒い場所から急に暖かい場所へ移動したときや、緊張や不安を感じたときに、自律神経が乱れて体が熱くなることがあります。このような場合は、環境を整えたり、リラックスすることで症状を和らげることができます。
このように、ほてりの種類によって原因や対処法は様々です。自分のほてりはどの種類に当てはまるのかを考え、適切な方法で対処しましょう。もし症状が続く場合は、自己判断せずに医師や薬剤師に相談することをお勧めします。
ほてりの種類 | 原因 | 症状 | 対処法 |
---|---|---|---|
日焼け | 紫外線による皮膚の炎症、血管の拡張 | 皮膚の赤み、熱さ、ひりひりとした痛み | 炎症を抑える |
更年期 | 女性ホルモンの減少、自律神経の乱れ | のぼせ、発汗、動悸 | 生活習慣の見直し、専門家への相談 |
急な温度変化/精神的ストレス | 自律神経の乱れ | 体の熱さ | 環境を整える、リラックスする |
日焼けによるほてり対策
強い日差しを浴びた後の、肌のほてりや赤み。これは、紫外線によって肌が軽い火傷のような状態になっている証拠です。早めの適切な処置をすることで、肌への負担を少なくし、回復を早めることができます。まず、日焼け直後に感じやすいほてりを鎮めるには、冷やすことが大切です。清潔なタオルを水で濡らして固く絞り、冷蔵庫で冷やしたものを患部に当てて冷やしましょう。または、保冷剤をタオルで包んで使うのも良いでしょう。ただし、氷を直接肌に当てると、凍傷を起こす場合があるので避けましょう。
冷やし始めてから15分ほど経ち、ほてりが少し落ち着いてきたら、化粧水などで肌の水分を補いましょう。日焼け後の肌は、乾燥しやすく、バリア機能も低下しているため、保湿は非常に重要です。刺激が少ない、低刺激性の化粧水を選び、手で優しく包み込むようになじませるのがおすすめです。刺激が強いと感じた場合は、使用を控えましょう。化粧水の後は、乳液やクリームなどで油分を与え、肌の水分蒸発を防ぎます。
日焼け後の肌は非常にデリケートになっています。熱いお風呂に長時間つかったり、ナイロンタオルなどでゴシゴシこすったりするのは避け、ぬるめのシャワーで優しく洗い流すようにしましょう。また、タオルで強く拭くのも刺激になるので、優しく押さえるようにして水分を拭き取りましょう。日焼けは、紫外線を浴びた数時間後に症状が現れることもあります。日焼け止めを塗っていても、帰宅後すぐに肌の状態を確認し、ほてりを感じたらすぐに冷やすなどの処置を行うことが大切です。そして、日焼けを繰り返さないためにも、日頃から日焼け止めをこまめに塗り直すなど、紫外線対策を心がけましょう。
日焼け後のケア | 注意点 |
---|---|
ほてりを鎮める ・清潔な冷タオルや保冷剤をタオルに包んで患部に当てる。 ・15分ほど冷やす。 |
氷を直接肌に当てない。 |
保湿 ・低刺激性の化粧水で優しく保湿。 ・乳液やクリームで油分を補給。 |
刺激が強いと感じたら使用を控える。 |
入浴 ・ぬるめのシャワーで優しく洗い流す。 |
熱いお風呂に長時間つかったり、ナイロンタオルでゴシゴシこすらない。 |
その他 ・タオルで拭くときは優しく押さえる。 ・帰宅後、肌の状態を確認し、ほてりを感じたらすぐに冷やす。 ・日頃から日焼け止めをこまめに塗り直す。 |
更年期におけるほてりの対処法
更年期を迎えると、ほてりに悩まされる女性が多くいらっしゃいます。これは、卵巣の働きが衰え、女性ホルモンであるエストロゲンの分泌量が急激に減少することが主な原因です。エストロゲンは、体温調節機能に深く関わっているため、その減少によって体温の調整がうまくいかなくなり、突然の熱感や発汗、のぼせといった症状が現れるのです。
このような更年期におけるほてりの対策として、まずは日常生活を見直すことが重要です。バランスの良い食事を心がけましょう。特に、大豆製品に含まれるイソフラボンは、エストロゲンと似た働きをするため、積極的に摂り入れると良いでしょう。また、適度な運動も効果的です。ウォーキングや軽い体操など、無理のない範囲で体を動かす習慣をつけましょう。運動によって血行が促進され、体温調節機能の改善につながります。さらに、質の高い睡眠を十分にとることも大切です。睡眠不足は自律神経の乱れを招き、ほてりを悪化させる要因となります。規則正しい生活リズムを維持し、リラックスできる睡眠環境を整えましょう。
ほてりを誘発する可能性のあるものにも注意が必要です。熱い飲み物や食べ物はもちろんのこと、カフェインやアルコール、香辛料などの刺激物は、血管を拡張させ、ほてりを悪化させる可能性があります。これらを過剰に摂取しないように気をつけましょう。衣服の素材にも工夫を凝らしましょう。通気性の良い綿や麻などの天然素材を選び、重ね着をすることで、体温調節がしやすくなります。
心身のリラックスも、ほてりの緩和に役立ちます。アロマテラピーやヨガ、瞑想など、自分に合った方法で心身の緊張をほぐしましょう。趣味や好きなことに没頭する時間を持つことも効果的です。
これらの対策を試しても改善が見られない場合や、症状が重い場合は、我慢せずに医療機関を受診しましょう。ホルモン補充療法などの治療を受けることで、症状を軽減できる可能性があります。医師とよく相談し、自分に合った治療法を見つけることが大切です。
更年期ほてりの原因 | 更年期ほてりの対策 | 更年期ほてりを悪化させるもの | 更年期ほてりで症状が重い場合 |
---|---|---|---|
卵巣の働きが衰え、女性ホルモンであるエストロゲンの分泌量が急激に減少する。エストロゲンは体温調節機能に深く関わっているため、減少すると体温調整がうまくいかなくなる。 |
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我慢せずに医療機関を受診し、ホルモン補充療法などの治療を受ける |
スキンケアでできること
肌の赤みやかゆみ、熱っぽさを感じる「ほてり」に悩んでいる方は、毎日の肌の手入れで改善を目指せるかもしれません。ほてりやすい肌は、水分が不足して乾燥しやすく、外部刺激から肌を守るバリア機能が弱まっている状態です。ですから、肌の水分を保ち、バリア機能を助ける肌の手入れが大切になります。
まず、洗顔料は、汚れを落とす力が強すぎたり、刺激が強すぎたりするものは避けましょう。肌への負担が少ない、やさしい洗顔料を選びましょう。ゴシゴシこすらず、泡で優しく包み込むように洗い、ぬるま湯で丁寧にすすぎましょう。洗顔後は、時間を置かずにすぐに化粧水で水分を補給することが重要です。肌の表面が乾いてしまう前に、化粧水をたっぷりと使い、水分を閉じ込めましょう。
化粧水だけでなく、乳液やクリームも使って、肌のうるおいを保ちましょう。特に、セラミドやヒアルロン酸などの、水分を保持する成分が配合されたものがおすすめです。これらの成分は、肌の水分を保ち、バリア機能を助ける働きがあります。乾燥しやすい部分には、重ねづけして、集中的にケアしましょう。
また、紫外線は、ほてりの原因となるだけでなく、肌の老化を早める原因にもなります。毎日、日焼け止めを使って、紫外線から肌を守りましょう。日焼け止めは、適量をムラなく塗ることが大切です。さらに、日傘や帽子、サングラスなども活用して、紫外線対策をしっかり行いましょう。肌への負担を減らすために、外出する時間を避けたり、木陰など、日差しを避けられる場所を選んで歩くことも心がけましょう。
毎日の肌の手入れを丁寧に行い、紫外線対策を徹底することで、ほてりを防ぎ、健康な肌を保ちましょう。肌の状態は、体調や季節、環境などによって変化します。自分の肌の状態をよく観察し、必要に応じて肌の手入れの方法を見直しましょう。
スキンケア項目 | 具体的な方法 | 目的 |
---|---|---|
洗顔 | 低刺激の洗顔料を使用し、泡で優しく洗い、ぬるま湯で丁寧にすすぐ | 肌への負担を軽減 |
化粧水 | 洗顔後すぐにたっぷりと使用し、肌の水分を補給 | 水分補給、乾燥防止 |
乳液・クリーム | セラミドやヒアルロン酸配合の製品を使用し、乾燥しやすい部分には重ねづけ | 保湿、バリア機能のサポート |
紫外線対策 | 毎日日焼け止めを使用、日傘・帽子・サングラスを活用、外出時間や場所を工夫 | ほてりや肌老化の防止 |
毎日の生活習慣の見直し
毎日の暮らし方を見直すことは、肌の調子を整える上でとても大切です。特に、加齢とともに変化しやすい食生活、運動、睡眠の三本柱に注目することで、体の内側から健康的な美しさを目指すことができます。
まずは毎日の食事について。様々な栄養素をバランス良く摂ることが基本ですが、特に抗酸化作用を持つ栄養素は肌の老化を防ぐ働きがあるため、積極的に摂りたいものです。緑黄色野菜や果物に多く含まれるビタミン類は、肌のハリや弾力を保つために欠かせません。また、大豆製品に含まれる大豆イソフラボンは、女性ホルモンと似た働きをするため、年齢とともに減少する女性ホルモンを補う効果が期待できます。バランスの良い食事を心がけることで、肌だけでなく体全体の健康も維持できます。
次に、適度な運動について。軽い運動は、血行を良くし、体の代謝を上げる効果があります。ウォーキングや軽い体操など、無理なく続けられる運動を生活に取り入れましょう。毎日続けることで、自律神経のバランスも整いやすくなります。また、運動によって汗をかくことは、毛穴の汚れを落とし、肌を清潔に保つ効果も期待できます。
最後に、質の良い睡眠について。睡眠中は、成長ホルモンが分泌され、肌の修復や再生が行われます。良質な睡眠を確保するために、寝る前のカフェイン摂取やパソコン、携帯電話の使用は控えましょう。寝る前にぬるめのお風呂に浸かったり、ハーブティーを飲んだりするなど、リラックスできる時間を作るのもおすすめです。規則正しい睡眠習慣を身につけることで、心身ともに健康な状態を保ち、美しい肌を保つことに繋がります。
項目 | ポイント | 効果 |
---|---|---|
食生活 | バランスの良い食事 抗酸化作用を持つ栄養素(ビタミン類など)を積極的に摂取 大豆イソフラボンの摂取 |
肌の老化防止 肌のハリや弾力維持 女性ホルモンを補う効果 体全体の健康維持 |
運動 | 適度な運動(ウォーキング、軽い体操など) | 血行促進 代謝向上 自律神経のバランス調整 毛穴の汚れ除去 |
睡眠 | 質の良い睡眠 寝る前のカフェイン、パソコン、携帯電話の使用を控える リラックスできる時間を作る |
成長ホルモン分泌による肌の修復と再生 心身ともに健康な状態維持 |
冷却ケアの重要性
暑い時期や運動の後、体が火照ったように感じる時は、速やかに熱を冷ますことが大切です。その際に「冷却ケア」を行うことで、不快な状態から素早く回復することができます。冷却ケアとは、ほてりを感じた時に、体の表面温度を下げるための方法です。
冷却ケアを行う上で、特に効果的な場所がいくつかあります。首の後ろ、脇の下、足の付け根などです。これらの場所は、皮膚のすぐ近くに太い血管が通っているため、冷やすことで効率的に血液の温度を下げ、全身の熱を逃がすことができます。
冷却ケアの方法としては、冷たいタオルや保冷剤をこれらの場所に当てるのが手軽で効果的です。タオルは水で濡らして固く絞り、冷蔵庫で冷やしておくと、心地よい冷たさが持続します。保冷剤を使用する際は、直接肌に当てると凍傷の恐れがあるので、タオルなどで包んで使いましょう。
冷たい飲み物を飲むことも効果的です。水分補給と同時に体の内側から熱を冷ますことができます。常温の水やお茶も良いですが、麦茶やはと麦茶など、昔から暑気払いに用いられてきた飲み物もおすすめです。ただし、冷たい飲み物を一度に大量に摂取すると、胃腸に負担がかかることがあるので、少しずつ飲むようにしましょう。
また、涼しい場所に移動することも重要です。直射日光を避け、風通しの良い日陰や、冷房の効いた室内で休憩しましょう。冷房を使う際は、冷やしすぎに注意が必要です。設定温度は外気温との差が大きすぎないように気をつけ、風が直接体に当たらないようにしましょう。羽織るものなどを用意しておき、体温調節しやすい服装を心がけることも大切です。
適切な冷却ケアは、夏の暑さ対策だけでなく、運動後のクールダウンにも役立ちます。体のほてりを放置すると、熱中症のリスクが高まるだけでなく、疲労感も長引くことがあります。こまめな水分補給と適切な冷却ケアで、健康的に暑い時期を乗り切りましょう。
冷却ケアの目的 | 効果的な冷却部位 | 冷却方法 | 注意点 |
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体の表面温度を下げ、不快な状態から回復 | 首の後ろ、脇の下、足の付け根(皮膚のすぐ近くに太い血管があるため) |
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