
乳脂:美肌への贈り物
乳脂とは、牛乳の中に含まれる天然の油脂のことです。牛乳を思い浮かべてみてください。牛乳瓶の上部に、とろりとした白い層ができることがありますね。あれがクリームで、このクリームから作られるのが乳脂です。
では、どのようにしてクリームから乳脂を作るのでしょうか。まず、新鮮な牛乳を専用の機械に入れて高速で回転させます。すると、比重の軽い脂肪分が遠心力で外側に集まり、クリーム層が作られます。このクリームを取り出し、やさしく加熱処理することで、油と水に分離できるのです。分離した油の部分を取り出し、丁寧に不純物を取り除くことで、純粋な乳脂になります。
こうして出来上がった乳脂は、淡い黄色の滑らかでとろりとした質感を持っています。ほんのりと甘い香りも特徴です。肌にのせると、すっとなじみ、優れた保湿力で肌を乾燥から守ってくれます。まるで、生まれたばかりの赤ちゃんの肌のように、しっとりとして柔らかな触り心地になるでしょう。
この乳脂の優れた保湿力は、化粧品にも広く利用されています。肌荒れを防ぎ、肌の状態を整える成分として、クリームや乳液などに配合されています。また、乾燥による小じわを目立たなくする効果も期待できます。古くから人々に親しまれてきた牛乳。その恵みである乳脂は、健やかで美しい肌へと導く鍵となるのです。まさに、自然の恵みが凝縮された美容成分と言えるでしょう。