
美肌の鍵、コルチゾールコントロール
命を保つために欠かせない物質のひとつ、コルチゾール。これは副腎という臓器の皮質と呼ばれる部分で作られるホルモンの一種です。糖質コルチコイドと呼ばれる仲間で、体全体の調子を整える大切な役割を担っています。毎日の活動や心に負担がかかる時、眠りから覚める時、そしてまた眠りにつく時など、コルチゾールは様々な場面で活躍しています。
コルチゾールの分泌量は一日を通して変化します。朝、目を覚ます頃に最も多く分泌され、日中は活動に合わせて増減を繰り返します。そして、夜になると徐々に分泌量が減っていき、眠りにつく頃には最も少なくなります。まるで、太陽の動きに合わせて私たちの体を目覚めさせ、活動させ、そして休息へと導く指揮者のようです。
しかし、この分泌のリズムが崩れると、体に様々な不調が現れることがあります。例えば、長期間にわたって心に負担がかかると、コルチゾールの分泌量が増えすぎてしまいます。すると、血の中の糖の量が増えたり、免疫の働きが弱まったり、心の調子を崩しやすくなったりする可能性があります。また、糖の量の増加は、糖の病になる危険性を高めるともいわれています。
反対に、コルチゾールが不足しても問題です。疲れやすくなったり、立ちくらみがしたり、食欲がなくなったりすることがあります。
つまり、コルチゾールは、適切な量を適切な時間に分泌されることが健康を保つ上でとても重要なのです。バランスの取れた食事、適度な運動、十分な睡眠を心がけ、規則正しい生活を送ることで、コルチゾールの分泌リズムを整え、健康な毎日を送りましょう。