PETボトル

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生産方法

化粧品容器の秘密:ブロー成形

型に流し込まれた樹脂を、まるで風船のように空気で膨らませて作るのが、ブロー成形と呼ばれるプラスチック容器の製造方法です。私たちの身の回りにある、化粧水や乳液を入れるボトル、シャンプーやリンスの容器、洗剤のボトルなど、実に多くのものがこの方法で作られています。 まずは、プラスチックの原料となる樹脂を熱で溶かします。溶けた樹脂は、ちょうど飴のように柔らかく、流動性のある状態になります。この溶けた樹脂を、筒状の金型に注入します。そして、この金型の中に空気を吹き込みます。すると、まるで風船のように樹脂が膨らんでいき、金型の内側の形に沿って広がっていきます。この時、金型は冷やされているので、膨らんだ樹脂は冷えて固まり、目的の形になります。 この方法は、中が空洞の容器、例えばボトルのようなものを作るのにとても適しています。そのため、中空成形とも呼ばれています。中空成形によって作られた容器は、軽いのに丈夫で、しかも様々な形を作ることが出来ます。丸いもの、四角いもの、複雑な形の物まで、デザインの自由度が高いことも大きな特徴です。 さらに、ブロー成形は大量生産にも向いています。一度にたくさんの容器を作ることが出来るので、製造コストを抑えることにも繋がります。このように、ブロー成形は、私たちの生活に欠かせない様々なプラスチック容器の製造を支える、重要な技術と言えるでしょう。